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◆講習会レポート
●サマースクールin日本昭和音楽村
7月18日・19日の2日間、岩永善信先生のサマースクールに参加させていただきました。私は岩永先生の講習会に参加をさせていただくのは今回で2回目ですが、私のクラシックギター歴は決して長くなく、周囲の皆さんのギター演奏の上手さには圧倒されているほどです。そんな私でも岩永先生のコンサートでは、全身から溢れる高貴なオーラや真剣なまなざし、研ぎ澄まされた演奏技術や繊細な音色は心の奥底まで染み渡ってくることを感じ、そのような雲の上の存在の方と文字通り岐阜県の山深い雲の上に位置する日本昭和音楽村で楽しい2日間を過ごすことができたのは、私のギター人生の中でも心に残る思い出となりました。 日本昭和音楽村はコンビニエンスストアも車で10分ほど走らないと見当たらないような場所に立地し、決して利便性は高くありませんが、細部まで手の行きとどいたきれいな建物と大自然パノラマが、実にすばらしく調和した施設でありました。恵まれた環境で朝までギター仲間達と語り合ったり、酒を酌み交わしたりと普段とは違った交流ができるのも合宿ならではの出来事で、本当に楽しい時間をすごすことができました。
話をレッスンへと戻します。ご存知の方も多いと思いますが、岩永先生はコンサートで演奏されている姿からは想像できないほど気さくで、また面白い方です。私もそんな人間性に惚れ込んでしまったアマチュアギタリストの一人ですが、レッスン中に言葉にされる表現力へのご指導やご指摘は演奏曲の探究心を掻き立てられ、非力ながらに必死にこの曲に何かを込めていこうと一人前な事を考えさせられるものです。岩永先生の人間性豊かな指導が「音楽」への本当の楽しさに気付かせて下さるのだと思います。
岩永先生の1時間弱のレッスンはこの上ない貴重な時間ではありますが、その後の「個人復習」もまた、内容の濃い時間になりました。今回グループレッスン生の方も多く受講されていたため、学生時代の部活動的な雰囲気がこの合宿にはありました。 翌日の昼には同施設にある立派なホールにて演奏会が開催されるため、夜間に受講者の中には集中して何度も繰り返し練習する方もいれば、いきなりビール片手にソファーで寝てしまう方も居て・・・。こういった空気はついつい童心に返されてしまい、眠ったものへのいたずらも楽しい「余興」でもありました。こういった「楽しさ」を、ある種の「表現力」として培っていくのも合宿ならではの、「学び」でもありました。この不便な場所に多くのギター好きが集まり、ギターもギター以外のことも飽きることなく熱中して話し続け、笑い続けていられる環境は普段の生活からとは離れた「安らぎ」を感じることができるからです。
こうした内容の濃い2日間で多くのことを学ぶことができました。ご指導いただいた岩永先生と企画された大野先生に感謝申し上げ、私の感想とさせていただきます。


山口智史
【2009年(平成21年)<現代ギター10月号>より抜粋】

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