●2014年4月26日（土）願成寺本堂ホール（鹿児島県曽於市財部町）にて岩永善信GUITAR　CONCERTが開催された。今回で4度目の公演となる。
（主催：願成寺　共催：しゃら幼稚園・保育園　願成寺仏教壮年会）

主催者代表のご住職 藤本高明氏は昨年「秋の叙勲」を受賞され、公私ともにお忙しい中、今年も心のこもったお招きを頂いた。

※ご住職手記の「演奏会を迎えて」の一部をご紹介。
「岩永さんの十弦ギターは何回聴いても"もっと聴きたい"という願望を押さえることができません。生きる原点的深奥の世界を、世界の名曲から引き出しているからです。岩永さんのギターは歌劇のアリアを非常にロマンの心を持って弾いておられて感動します。といったようなことを、ソプラノ歌手の東由子さんも話しておられました。････今夜の演奏で、皆様方の心が皐月にいななき走る競争馬のように、生きる意欲に満ちてくだされば、と願っています。」

コンサートは、保育園の徳田先生の司会ではじまり、岩永のプロフィールが紹介され、その後、曲の説明を織り込みながら進められた。

＜プログラム＞
第一部：
●ソナタ イ長調　K.208　ソナタ ニ長調K.491　(D.スカルラッティ)
●パルティータ イ短調BWV1013より
アルマンド、サラバンド、ブーレ アングレーズ（J.Sバッハ）
●浜辺の歌（成田為三）さくら幻想曲（伊藤翁介）
第二部：
●シューベルトの「鱒の主題による変奏曲」（K.フリスネック）
●ブエノスアイレスの夏（A.ピアソラ）アメージンググレイス（イギリス民謡）
●無言歌集よりヴェニスのゴンドラの歌
Op.19 No.6 　Op.30 No.6 (F.メンデルスゾーン)
●歌劇「セビリヤの理髪師」序曲 （G.ロッシーニ）

第一部ではスカルラッティ、バッハに続き、後半には皆様ご存じの「浜辺の歌」や「さくら幻想曲」も演奏され、曲と一緒になって嬉しそうに聴いてらっしゃるお客様の様子が印象的だった。

途中、「質問コーナー」が設けられ、司会者から「すらっとした素敵な指をされていますが、お手入れなどされてらっしゃいますか？」の質問に岩永は「女性が普段手入れされてるような事はしていません。（会場：笑い）でも、爪は、直接弦に当たり音色にかかわるので、とても気をつけて手入れしています。決して爪切りは使わず、細かい紙やすりのあと、石で仕上げています！」お客様は、そのはじめて聞くギタリストの爪の手入れの説明に、興味津々の体となり、一体感を伴った雰囲気のままプログラムは後半に進められた。

第二部の初めに演奏されるシューベルトの鱒のテーマは、（皆様どこかでお聴きになってらっしゃる）楽しい旋律の変奏曲、次に演奏の「ブエノスアイレスの夏」はタンゴのリズム、そして「アメージング グレイス」の心魅かれる演奏。　メンデルスゾーンの　「ヴェニスのゴンドラの歌」は、物悲しく胸が揺るがされる感動を覚え、最後の演奏となる「セビリヤの理髪師」（岩永編曲）では、オーケストラの曲をギター１本で表現し、超絶技巧を駆使した迫力ある圧巻の演奏だった。　

演奏終了後は、約200人収容の満席のお客様から熱烈な拍手を頂き、アンコールは、「天空の城ラピュタ」と「ロンドンデリーの歌」を演奏しコンサートは無事に終了した。（ＢＴＶケーブルテレビの撮影があり5月7日一部放送された）

終演後は、恒例となっている「ご住職お手製のカレーライス」（とても美味しい！）の他、幼稚園の先生方のご協力で沢山のご馳走が運ばれ、多くの方々のご参加のもと、和やかに懇親会が催され、岩永さんと皆様との会話も弾み愉しい一時を過ごさせて頂いた。