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岩永善信コンサート

岩永先生への手紙

◆(吉川雅道君作品)

岩永先生、お元気ですか。早いもので、先生が、この加計呂麻島でコンサートを開いて下さって五ヶ月が過ぎました。僕は、ギターのコンサートを聴いたのは生まれて初めてでした。それまで、ほとんどギターを弾いたこともありませんでした。

でも、今、少しずつギターの練習を始めました。それは言うまでもなく、先生のすばらしい演奏に感動したからです。
先生が演奏して下さったのは、ほとんどクラシックの曲で、僕の知らない曲ばかりでした。でも、一時間の演奏があっという間に過ぎてしまうほど、コンサートは魅力的でした。そして、ギター一本で、いろいろな音が出せたり、太鼓のような音も出せたりすることも教えてもらいました。
僕もギターの胴の所を手でたたいて太鼓のようにしてみたことがありますが、先生のようにリズミカルで、しっかりとした音にはなりませんでした。そんなに簡単に、音を出せないとは知っていますが、先生はきっと今まですごい練習をしてこられたのでしょうね。何歳のころからギターを始められたのですか。そして、子供の頃は何時間くらい練習されていたのですか。
今でさえ、一日に最低四時間は練習しているとおっしゃられていたので、僕は、とてもびっくりしてしまいました。プロの人でもそんなに練習する必要があるのなら、普通の人は十時間くらいしないと追いつかないと。
僕は、やっとドレミファソラシドや、C・G・G7などのコードを覚えました。そして、少しだけ曲らしく演奏できるようになってきました。先生のように演奏するのはできないけれど、少しずつ練習しようと思います。そんな風に、ギターを好きにさせてくれたのは、二月のコンサートが、きっかけでした。そんなコンサートを開いて下さった先生に、本当に感謝しています。

さて、先生は、今どこにいらっしゃるのですか。四月に学校にお手紙をいただいた時は埼玉の住所でしたが、この前のコンサートの時は、ヨーロッパにいることが多いと話されましたよね。今はベルギーでしょうか。
ヨーロッパの夏も暑いでしょうか。日本も、もう夏本番です。特に、南の奄美は、六月から真夏のような暑さが始まりました。夏という季節が僕は一番好きです。それは、僕の趣味がダイビングをすることだからです。
先生はダイビングをしたことがありますか。僕もまだ経験は少ないのですが、少しずつダイビングのすばらしさに気づいてきました。加計呂麻島の海は最高です。
今まで僕は、ダイビングをするのは、貝をとったりすることを第一に考えてきました。でも、最近、海の中の美しいものを見ることの楽しさがわかってきたように思います。
昼間、色とりどりの熱帯魚が、サンゴの上をスイスイと楽しそうに泳いでいます。貝は岩やサンゴのすき間にじっとかくれています。ところが夜はその逆なのです。さっきまで元気に泳いでいた魚達は、岩やサンゴの穴でフワフワしながら、静かに眠っています。
そのかわり、貝が活発に動き始めます。魚と入れ替わったように、岩から出てくるのです。
昼間は、太陽の光をいっぱいに浴びて、海の中もとても明るく、鮮やかな色がいっぱいに広がっています。しかし、夜は、どこまでも黒くて暗いやみが広がっています。懐中電灯の光が当たっている所だけしか見えません。
言葉では表現できないくらいすばらしい海の中の世界のとりこになってしまいます。

岩永先生のお手紙の中に、また奄美に来ることがあるようなことを書かれていらっしゃいましたが、その時は、冬ではなく夏に来てください。夏の海のすばらしさを教えてあげます。
海のダイビングは、まだまだ初心者ですが、一流のダイバーになれるように努力しようと思っています。
先生がギター一本で、世界中の人々に感動を与えて下さるように、僕も、ダイビングのインストラクターになって、海のすばらしさを多くの人に伝えたいと思います。
ギターにしても、やはりその道のプロになるには、並大抵の努力ではだめだとということを先生から教えられた気がします。
また、加計呂麻島でお会いできることを楽しみに待っています。

平成九年七月
吉川雅道
岩永善信様
(吉川君のこの海への愛情、新鮮な感動が、これからも出来るだけ沢山の人々に伝えられることを願います・・・・)

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